30代女性 温存が困難な歯とインプラントを除去して新しいインプラントを埋入した症例

インプラント
2025.02.12

30代女性

相談内容

「見た目をきれいにしたい」とご相談いただきました。近隣の歯科医院からのご紹介で来院された患者様です。

診断結果

拝見したところ、上下左右の奥歯に欠損があり、一部は歯の根だけが残っていました。
患者様に詳しく伺うと、以前は上の歯より下の歯が前方に出ている「受け口」だったとのことで、来院時には改善されていました。
受け口の場合、奥歯に過度な力がかかるため歯が割れたり欠けたりするリスクがあります。
今回の欠損も長年の受け口による負担が原因で、歯が破折・喪失したと考えられました。

また左上奥歯は長期間欠損していたため、隣の歯が手前に移動し歯を補うためのスペースが不足しています。

レントゲン撮影の結果、根だけが残っている下奥歯は歯根が割れている「歯根破折」の状態で、このまま放置すると痛みや炎症が生じるおそれがあります。
加えて左上前歯は歯根が残っているものの、残存している歯の部分が少なく抜歯が必要です。
さらに左下には人工歯根「インプラント」が埋入されていますが、状態が悪く温存が難しいと判断しました。

治療内容

診断結果を丁寧に説明したうえで、歯根破折が生じている下奥歯と左上前歯は抜歯すること、左下のインプラントは取り除く必要があることをお伝えしました。
そのうえで、できる限り今ある歯を傷つけずに残す方針で治療計画を立て、欠損部分を補うためのインプラント治療を提案し、同意いただきました。

インプラントは外科手術を伴うため、術後の痛みや腫れが生じるリスクがあります。
しかし、周囲の歯に負担をかけることなく欠損部位を補えることや、自分の歯のようにしっかりと噛めるといったメリットがあります。

また、インプラントの上に装着する被せ物には「セラミック」を選択しました。
セラミックは強い衝撃により割れる可能性があるものの、透明感のある自然な色合いを持ち、変色しにくいため、長期間にわたり美しい状態を維持できます。

まず温存が困難な歯5本(左上犬歯、左右下第1大臼歯、左右下第2大臼歯)を抜歯し、左下のインプラントを除去しました。

次に、左上奥歯の表面に四角い装置「ブラケット」を装着し、そこにワイヤーを通す「ワイヤー矯正」を部分的に実施しました。矯正により歯を慎重に移動させ、インプラントを埋入するスペースを確保しています。
ワイヤー矯正は装着直後は違和感を伴うことがありますが、今回のように部分的な矯正であれば比較的短期間で効率よく歯を動かすことが可能です。

矯正治療完了後、抜歯後の傷口が治癒してから欠損部位に7本のインプラントを埋め込みました。
最後にインプラントと骨がしっかりと結合しているか、噛み合わせの際に一部の歯に過度な負担がかかっていないかを確認し、セラミックの被せ物を装着して治療を終了しました。

費用

5,500,000円

治療期間

24ヶ月

リスク・備考 ・外科手術のため、術後に痛みや腫れ、違和感を伴います
・メンテナンスを怠ったり、喫煙したりすると、お口の中に大きな悪影響を及ぼし、インプラント周囲炎などにかかる可能性があります
・糖尿病、肝硬変、心臓病などの持病をお持ちの場合、インプラント治療ができない可能性があります
・高血圧、貧血・不整脈などの持病をお持ちの場合、インプラント治療後に治癒不全を招く可能性があります
・硬い素材の場合、他の天然歯を傷つけることがあります
・噛み合わせや歯ぎしりが強い場合、セラミックが割れる可能性があります

治療前






治療中






治療後






その他


   
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