50代男性 矯正治療で噛み合わせを整えてから被せ物を作り直して審美性を改善した症例

矯正
2025.05.23

50代男性

相談内容

「歯が取れてしまったので診てほしい」とご相談いただきました。

診断結果

拝見したところ、右上前歯に装着されていた被せ物が外れてしまっていました。

患者様は舌の力が強く、無意識に歯や被せ物を舌で押す癖があります。
また、骨格的に上下顎の位置にずれがあり、下顎が上顎よりも前に出ている受け口の状態です。
そのため、舌の癖や噛み合わせの不具合によって被せ物に過剰な負荷がかかり、外れてしまったと考えられます。

このまま放置すると、被せ物が繰り返し外れる、歯や歯茎に負担がかかって歯周病や歯の破折につながる、顎関節症を引き起こすなどのリスクがあるため、噛み合わせのバランスを整えてから被せ物を作り直す必要があると診断しました。

治療内容

口腔内の状態を改善するために、先に矯正治療を行って噛み合わせを適切な位置に整えたあと、右上前歯を含めて全体的に被せ物を作り直す治療計画を提案し、同意いただきました。

もともと歯が欠損していた部位があったため、治療はやや複雑になるものの、矯正治療と被せ物治療を併せて行うことで被せ物が再び外れることを防止しながら、見た目の改善も期待できることをお伝えしています。

右上前歯以外にも複数の被せ物が装着されていたため、矯正治療を行う前段階として、一時的に歯科用プラスチックで作製した仮歯に取り替えました。
仮歯であれば、もともとの被せ物より矯正装置がしっかりと固定できるうえ、歯の移動に合わせて仮歯の形や噛み合わせの調整が可能なので、歯の移動をスムーズに行うことができます。

矯正治療では歯の表面にブラケットと呼ばれる四角い器具を接着し、そこにワイヤーを通して歯を動かすマルチブラケット装置を使用しました。治療中の審美性を考慮して、ブラケットは目立ちにくい素材のものを選択しています。
また、患者様には歯を効率的に動かすための矯正用ゴムをご自身でかけていただくようお願いしました。

矯正中は治療の進行具合に合わせてワイヤーの調整や交換を行いながら、歯の傾きやねじれを少しずつ整え、それぞれの歯を適切な位置へと移動させました。

矯正治療終了後、次は歯型をとって最終的な被せ物を作製します。
被せ物は、審美性と耐久性の両立を図るために、天然歯に近い見た目と高い強度を兼ね備えた素材を選択しました。

右上は前歯(側切歯)が欠損していたため、両隣の歯を土台にして橋を渡すように歯を補うブリッジを、左上は舌の力で歯の位置がずれることを防ぐために、前歯3本の被せ物を連結させて作製しました。
後日、完成した被せ物を装着し、フィット感や噛み合わせに問題がないことを確認しています。

最後に、矯正治療で移動させた歯が元の位置に戻ったり、舌の力で歯の位置がずれたりしないよう、下の前歯の裏側をワイヤーで固定する装置(リテーナー)を装着していただき、治療を終了しました。

費用

5,500,000円

治療期間

18ヶ月

リスク・備考 ・治療中、発音しにくい場合があります
・治療中、装置によってまれに頬の内側が傷つき、口内炎になる場合があります
・歯の移動に伴って、違和感や痛みを感じる場合があります
・冷たいものを飲んだときに歯がしみる「知覚過敏」の症状が出る場合があります
・正しいブラッシングやメンテナンスを行わない場合、虫歯や歯周病のリスクが高まります
・装着に際し、天然歯を削る場合があります

治療前





治療中





治療後






   
医学系研究における診療情報利用に関するお知らせ

contact

お問い合わせ・お申し込みはこちら

ご依頼やご質問がございましたら、メールにてお問い合わせください。
送付いただいた内容を確認の上、担当者よりご連絡させていただきます。

access

医院情報

六本木カマエデンタルオフィス

住所
〒106-0032
東京都港区六本木7-4-1スマイリービル1階
アクセス
都営地下鉄大江戸線  六本木駅  7番出口より徒歩3
東京メトロ日比谷線  六本木駅  4a出口より徒歩3
東京メトロ千代田線  乃木坂駅  3番出口より徒歩4
電話番号
03-5772-4618
診療時間 日・祝日
11:00-14:00 ×
15:00-19:00 ×

休診日:土曜・日曜・祝日

 

△…基本的に第一土曜のみ診療いたします。

※月に一度、土曜日診療を行っております。