20代女性

「歯がガタガタなので矯正したい」とご相談いただきました。

拝見したところ、歯がずれたりねじれたりして生えている「叢生（そうせい）」が全体に認められ、さらに上の前歯が下の前歯に大きくかぶさる「ディープバイト」のために、しっかり噛むことができなくなっていました。

また、親知らず（第3大臼歯／8番）が複数埋まっています。

歯並びと噛み合わせを整えるためにはワイヤー装置による矯正治療が必要ですが、患者様は金属アレルギーのひとつである「ニッケルアレルギー」のため、一般的な金属製のワイヤー装置では治療ができません。

そのため、装置の材質を工夫して矯正治療を進める必要があると診断しました。

ニッケルを使用していないワイヤー装置で、アレルギーを回避しながら歯並びと噛み合わせを改善する治療をご提案し、同意いただきました。

矯正治療では歯を動かすスペースを確保するために抜歯をすることがありますが、患者様は年齢も若く、これからも歯の健康を将来的に長く保つために、できるだけ抜歯を避けた治療方法を選択する必要があります。そこで、慎重に歯の動きをシュミレーションし、親知らず以外の歯は抜歯せずに治療する計画を立案しました。

治療の際は歯を効率よく動かし噛み合わせの高さを十分に確保することが重要であることを説明し、矯正用のゴムを上下の歯にかける「ゴム掛け」を患者様ご自身で行っていただきました。

歯が美しいアーチを描いて並び、適切な位置でしっかり噛めるようになりました。

患者様にも「口元を気にせず笑えるようになった。アレルギーにも配慮してもらえて安心した」と大変ご満足いただきました。

現在は、歯の後戻りを予防するための「保定」を行い、定期的な経過観察でご来院いただいています。

1,320,000円

18ヶ月