30代男性 受け口や歯並びの乱れをワイヤー矯正と被せ物を併用して改善した症例

矯正
2026.07.03

30代男性

相談内容

「受け口が気になっている。また、左下の歯1本がうまく生えずに隙間ができているので、見た目を整えたい」とご相談いただきました。

診断結果

拝見したところ、下顎が上顎よりも前方に位置している、いわゆる受け口の状態でした。
受け口には、歯並びが原因となるものと、骨格の問題からきているものとがありますが、今回は顎の骨格が関係しているケースだと考えられます。

また、左下の歯(第1小臼歯)は生まれつき歯の発育が十分でない「形成不全歯」です。
一般的な小臼歯よりも歯の高さが著しく低く、その影響で歯と歯の間に隙間が生じていました。

骨格的な受け口の場合、上下の噛み合わせのバランスが崩れることで一部の歯に過度な負担が集中し、歯の痛みやすり減りを引き起こすおそれがあります。
加えて、形成不全歯の周辺は歯ブラシを当てにくく汚れが蓄積しやすいため、虫歯や歯周病のリスクも高まります。

以上のことから、見た目や噛み合わせ機能の改善に加え、虫歯や歯周病の予防という観点からも治療が必要だと診断しました。

治療内容

診断結果をもとに、以下2つの治療方法を提案しました。

①外科矯正治療
矯正治療だけでは十分な改善が難しい症例に対し、顎の骨を外科手術によって移動させる治療方法です。
一般的には、先にワイヤー矯正などである程度歯並びを整えたあと、口腔外科で顎の骨の位置を調整する手術を実施し、その後再度矯正治療を行って細かく調整していきます。
メリット:上下の顎の位置関係を修正できるため、審美性と機能性両方の十分な改善が期待できる
デメリット:入院や全身麻酔が必要なので、身体的な負担が大きく、治療期間も長い

②ワイヤー矯正と被せ物による「カムフラージュ治療」

顎の骨への外科的アプローチはせず、ワイヤー矯正や被せ物によって歯並びを調整し、噛み合わせや見た目の改善を目指す治療方法です。
メリット:外科手術を行わないため、身体的な負担を抑えることができる
デメリット:骨格の修正を行わないため、理想的な噛み合わせの実現が難しい場合がある。症例によっては、治療後に顔がやや長く見えるリスクがある

診断結果からは、骨格的な受け口の改善という点で①の外科矯正治療が適していると考えられましたが、患者様は「手術を伴わない方法がいい」とのことから、今回は②のカムフラージュ治療を選択されました。

まず、歯の表面にブラケットと呼ばれるボタン状の装置を接着し、そこにワイヤーを通して歯を動かす「マルチブラケット装置」を用いて、矯正治療を開始します。

矯正治療終了後は、左下の形成不全歯に対する被せ物治療を行います。
歯の状態を十分に確認しながら、被せ物を装着するための土台を作製したあと、精密な型取りを実施して被せ物を作製しました。

最後に完成した被せ物を装着し、調整しながら見た目や噛み合わせに問題がないことを確認して、治療を終了しています。

費用

2,000,000円

治療期間

1年6ヶ月

リスク・備考 ・治療中、発音しにくい場合があります
・治療中、舌が動かしにくいことがあります
・治療中、装置によってまれに頬の内側が傷つき、口内炎になる場合があります
・歯の移動に伴って、違和感や痛みを感じる場合があります
・被せ物の装着に際し、天然歯を削る必要があります
・噛み合わせや歯ぎしりが強い場合、被せ物が割れる可能性があります

治療前





治療中





治療後






   
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